何気なくTwitterを見ていたら「目トレス」という言葉が何度も目に留まりました。

 

なんぞや?と思い検索してみたのですが、目の前のもの(例えば人物や動物、スマホやPC、食べ物などといった多種多様なもの)を、目で見て、そっくりそのまま描くというものらしい。

 

目で見たものをトレースするから目トレスと言うそう。

非常に違和感のある言葉です。

 

 

そもそもトレースとは、転写のことを言います。

参考画像の上に紙を置きその通りに上からなぞって描くなど、そっくりそのまま、なぞって描きます。

使用される場面としては、元絵を気付つけたくないけれどそのイラストを飾りたいと言ったような時や、下絵を描き上から紙を重ねて綺麗な線画を描く場合などでしょう。

複製を製作する事を転写と言います。

この方法で、有名なイラストや綺麗にできている構図をトレースし、その後自分のイラストのように仕上げるというものです。これについてはトレス絵と言われ、日々物議を醸しています。

トレース自体は技法として存在しています。いけないことではないのです。

何故トレースがダメなのかと言うと、トレースの元絵を公言しないことに問題があります。

トレース元の絵を公言しない場合、盗作となってしまいます。そのため、たびたび問題となるのです。

 

 

しかし目トレスは、見たものを紙に描き落とすというもので、これはトレース(転写)ではなく、模写です。

模写は、参考資料を元に忠実に再現することです。

(立体のもの、例えば目の前にいる人間などを直接見て資料とする場合は、模写ではなくデッサンと呼ばれます。)

 

 

 

目トレスとは模写のことです。

 

 

トレースという言葉により非常に悪い印象となってしまった模写ですが、以前の記事でも紹介したように、模写は絵が上手くなるための近道となり得ることがあります。

良い練習方法だと感じるため、推奨しています。推奨と言うよりは必須で、物体や空間の把握には欠かせないと言っても過言ではありません。

 

 

そもそもこの目トレス、結構前からあるようで、何故最近になってSNSで話題になっているのかは分かりません。

何かのツイートがバズったのだとは思いますが…。

 

 

目トレスが駄目と言っている人も、その情報に賛同している人も、トレースの意味を理解するべきだと思います。

イラストを描く人からすると非常に良くない話で、今までの練習方法が急に「ダメだ、それはトレースではないのか?」と言われるのです。

正しい練習方法が否定されたたかれるという、不思議な現象が起きているわけです。

 

「目トレス」問題、絵描きが過ごしにくくなっていっていることは間違いありません。

正しい知識と認識が広まることを願うばかりです。